The Dead man

音声記録・・・04

ジーナに呼ばれた。
これがどういう意味かも分からないし、奴が何を考えてるかも、全く分からない。
分かってる事があるとすれば
それはオレが何で生まれたか、作られたかがはっきりしたって事だ。

今分かってる事を整理しよう。
皆には言えなかったこともある・・・。
オレ達、そう、オレ達ジャガーノートは元々
六芒均衡量産計画、というクローン計画によって生まれた。
ところが、実験は成功とはいえず、大きすぎる力に振り回され、そのまま死んだ第一号がいた。
そいつのお陰で、オレ達を作った連中は、急遽計画を変更した。
ジャガーノート計画、・・・JN計画と呼ばれていた。
オレ達はその場で・・・理由付けの為に殺されかけ、そのままキャスト化された。
そして、強靭な機械の身体を使って、更に強い力を植え付ける為に
奴らが制御出来ていたダーカー、もしくは"制御出来なかった成功例"のクローム・ドラゴンの細胞を埋め込まれた。
オレの身体は、つまる所、機械の装甲だったって訳だな
飯が食えるのも、・・・人工皮膚の裏がダーカーじみてたのも、これで納得が行く
まだ皆には言えてないし・・・そう、見せてもいないけど
これがオレの生まれ、ってトコか

恐ろしいのは、計画を牽引してた研究者はまだ生きてて、何処かでまだ、研究を続けているという事。
何をする気なのか、一体どんな計画なのかすら分からない。
間違いなく言えるのは、良いことはしてないって事くらいか

もう一つ、大きな事が分かってる
オレの形式番号だ
JN-E-013-02D、というのが、オレの計画上での名前だ
分かってるのは、オレみたいな"13人目"は、オレを合わせて25人いたって事。
で、計画の最終段階で、"一番優秀"だった奴一人を"制御ユニット"として
その他、及ばなかった出来損ない達の意識を消し、そのまま他の出来損ない達の身体を制御下に置く、というのが目標だったらしい。
意識が一つなら、反逆もしないって考えだったらしい。
結局・・・成功しなかったが。
オレと、"一番優秀"だった奴以外は、意識が消される寸前で自爆した。
名前も顔も覚えてない、彼らのお陰で、オレは助かった訳だ
オレは、少し躊躇ったんだろうな
その自爆による騒ぎと、他の実験体達の暴動、加えて研究所のあったシップでの暴動と、ダーカーの襲撃が重なって
オレ達は脱出した、命からがら。
そしてたまたま近くにあったソーンに、難民として受け入れられたんだ。

"一番優秀だった奴"もここ、ソーンにいるらしい。
動きはない、名前も顔も覚えてないが
イルマさんが言ったんだよ
生き別れた兄弟みたい、ってさ
そう考えると、少し辛いんだよな・・・
・・・でも、社長が言ってた事も正しい
先を考えずに行動して、いなくなった奴も多い、ってさ
分かってる、・・・オレだってまだ死にたくないよ
今は、ジっと耐えるしかないんだよな。

相手の狙いも分からない、それに相手が何なのかさえ分からないんだ。

それにこの時点で、これからどうするか、ってのは決まってなかったんだ。
でも、居合わせた皆が言うんだ
「困った時は呼んでくれ」
「仲間だから」
ってさ
・・・正直、一人じゃ手詰まりだったんだ
オレは嬉しくて、そりゃあ嬉しくて
大事な物、しっかり持ってたんだなって
本当に思ったよ

これからどうなるかは分からない
不安も大きい
だけど・・・
オレには、しっかりした仲間がいたんだ
なんとかなるさ

  • 最終更新:2015-09-24 11:47:23