C隊活動日誌 5月7日フレイ

調子が狂うぜ、まったく…!


常日頃から武器を振り回し、敵を殲滅することを生業にしていても、それは大半が自分たちとはかけ離れた姿の生き物に対してだ。
精々、軍学校時代に演習で人型のダミーと戦った程度、けれどそれもアークス戦闘の記憶に塗り替えられている。
自分たちと同じ形をした生き物に牙を剥くことに、全くためらいがないとは言えない。
例えそれらが、色濃くダーカーの気配を纏っていたとしても。同じなのは形だけなのだと、理解はしていても。
増して、


(増して、それが、身近な仲間だとはな――――…っ!)






美しい緑に溢れるナベリウスで、特務先遣調査任務に就いた俺たちの前に、滲むように四つの影が現れた。
幸か不幸か、広々とした平坦な草原エリアだったために、戦況は乱戦的になった。
敵味方入り乱れての戦いで、レミィの銃弾が飛び、残雪丸のダガーが閃く。間を貫く強いグランツの光。
ダーカーによる強化のためか、元々の「素材」である彼女たちの実力か。クローンの全員が、凶悪的な力を持っていた。
取分け、フォースが自在に操るテクニックは、近づかなければ本領発揮できないハンターの俺にとっては脅威だ。
力で無理やり押し切り、フォトンを凝縮させる集中が途切れるようにしなくてはいけない。
知らない顔の、可憐なフォースの女の子の影にしっかりと意識をやり、大剣を振りかぶりながらも、俺の視線は一瞬、右に走った。

ふわふわの、銀の髪。視界を横切るその一筋が、やわらかな動線を描いて、ゼルダに向かうのを見る。

どうにか避けてくれよ、と願い、視線を戻したとき、ほんの僅かな隙を縫って、目の前のクローンの顔がにこり、と笑んだ。
まずい、と口の中で呟いて、咄嗟にソードを力技で切り返し、前にかけていた重心をそのまま蹴る力に変える。
クローンの隣へ滑り込むようにステップを踏んだ俺の左足を、ラ・ザンが掠める。色とりどりの草花が、高く舞い上がる。
軸足で素早く回転して背後を取り、二発分の力を込めて思い切り引いた刃を、その身体にぶつけようとした俺の後ろで。

ジッ、と、一瞬で何かが燃える音。そして俺の影を濃く浮かび上がらせる程の、強く蒼い光。


「ぐ…ッ!」


背中から勢いよく叩きつけられた濃密なフォトンの刃が、戦闘服を焦がした。
衝撃に姿勢を崩し、転ばぬように土を踏みしめた俺の足元に、黒炭と化した草花がはらはらと落ちる。
立て続けに二発もらってから、無理な体勢と知りながらも首だけで振り返る。
いつも見る色と全く変わらない金なのに、少しも笑わない、よく知った瞳がそこにあった。
発動の終わったオーバーエンドの光が、余計にその表情を冷たく見せる。


「もふ、…てめえ…!」


間髪入れずに降り注いだ、ゼルダの放つ癒しの光に傷を塞がれ、レミィの援護射撃がもふの影を退け、マルちゃんは他の影を一手に引き受けてくれている。
仲間のフォローに感謝しつつ、ソードのグリップを握り直し、憎むべきダーカーの瘴気を纏った、愛する仲間の顔を強く見据える。
驚き戸惑う暇はない。これは影なのだと言い聞かせながら、俺は再び乱戦の中心へと飛び込んだ。










すっかり寒い厨二ノベル風だが、とりあえず投下。
俺が実際にはフォースの子しか殴ってなかった、とは言わないように。もふクローンは最後に殴りました。
背後からオーバーエンド本当に痛い。

あと勢いで書いた落書きをぽつりと置いておく。SSの代わりに…。汚くてごめん。見るに耐えなくなったら消すか清書する…かもしれない。
苦情は受け付けるぞ!
もふクローン1.jpg

  • 最終更新:2015-09-13 01:41:43