非常事態発生地域の探索依頼(2014/5/9のログ)

「・・・だ、そうです・・・」
残雪丸がチームルームで作戦概要を読み上げた。

「単純な戦闘だけなら話が分かりやすいのですが…面倒事の予感です」
内容を聞いたカナミレイが呟く。

「だな・・・やーな予感しかしねぇぜ」
ロウフルもそう思っていたらしく、同意する。

「現地にいたアークスは全員無事ってことだから、危険それ自体はなさそうな気がするね」
アドニスは冷静に答える。

「何も言いたがらない?···奇妙、ですねー」
遅れてきたユリアは、何も言いたがらないことに興味が湧いたようだ。

「どういうことでしょう…」
ちょこんと座ったミリエッタもその点を気にしているらしい。

「何か・・・トラウマになっているらしくてお話してくれないようなのです・・・」
心配そうにユキナも答えた。

一同に何やら難しい仕事を言い渡された、という不安がよぎる。

「貧乏くじをひかされた形じゃな」
やれやれ、と言いたげにティルトは答えた。
しかしミクは手の素振りで「貧乏クジじゃないよ、きっと期待されてるの」と答える。
「・・・そういうことにでもしておかんとやってられんか」
ティルトの口元は笑う。


「はい・・・わ、それではえっと・・・準備は、いいでしょうか?」
残雪丸が一同に最終確認を行った後、ついに作戦箇所へ降下を開始した。


現地ではさっそく残雪丸が本部より預かった計測機を使う。
「えっと・・・そ、装置では・・・「わ、ガス注意」・・・?」

『以前より地面から天然のガスが噴き出ている、という情報はあった為、大量に吸い込まないように注意されたし・・・』

残雪丸が表示された文字を読み上げながら、気が付くと全員が揃っていた。

「まだ例の謎の現象とやらは観測されていないんだろう?」
「火を付けたら燃えるでしょうか?」
「テクニックの仕様も気にかけた方がよさそうか」
一同が話していたとき、突如異臭が辺りに漂う。

「む···ガスの匂い···」
そう思った瞬間、突如地面の裂け目からガスが噴き出し、一同を包み込む。
「みゃぁぁぁぁあ!!!!」「きゃあ!?」「ふぇ…っ…けほっ、けほっ!」


完全に全員の姿が見えなくなるほど覆ったガスが、風によって流される・・・すると、

「マジパネェ!」
普段のアドニスからは想像もできない言葉で叫ぶ。

「皆様、お怪我はございませぬか!?」
なぜか口調が戦国時代になっているユキナ。

「なんだってんだよぉぉぉぉ!!!!!!うざってぇぇ!!!」
叫ぶユリア。

「んーなーにー?」
とても気怠そうにしているティルト。

「あうぅ・・・・・・」
岩陰に隠れてしまうカナミレイ。

「…頭に響く…勘弁してくれ…」
普段とはまったく変わり、目つきが鋭いミリエッタ。

「燃えて、キタァー!」
なぜか熱血漢そのものになっているロウフル。


そこには、元気な?C小隊のメンバーの姿があった。


「マジパネェ!マジパネェ!」
「んーそこの白いのうーるーさーいー」
叫ぶアドニスを面倒くさそうになだめるティルト。

「そこのこそこそしてんのぉ!!!」
とユリアが言えば、
「ひっ!?」
と叫び逃げるカナミレイ。
「んだよ…仕事サボる気かー…?」
とミリィは半ば脅すような口調で言う。

「女子を見捨てたとあっては武士の恥!」
いつ武士になったのか分からないが、そう叫び追いかけるユキナ。


するとカナミレイの逃げた先に機甲種が現れ、戦闘になる。


「イル・メギドだと思ったー?うん、イル・メギドだよー」
だるそうに言うティルトに、

「ヒャッハー!」
「ヒャッハー!」
「ヒャッハー!」
叫ぶアドニス。

「うるせぇぇぇぇ!!!!」
とアドニスに向かって叫ぶユリアに
「この程度でうるさい!?鍛え方がたりんぞ!」
どういう鍛え方の話だか分からないが、叫ぶロウフル。


ちなみに当然だが残雪丸も
「ユリアは落ち着けって・・・あーはいはい、ロウフルの大将にはかなわねえって・・・」
完全な男口調になっていた。


なお、この間にミリィは
「ちっ…こんな普及品じゃ、出力出やしねぇ…」
そう呟くと
「…おい、カナミ。ちょっと待てよ。…良いモン持ってんな?」
「!」
怯えるカナミレイのところに行き、
「研修生だからとかで、普及品の使用しか認められてなくてなー…
 コレじゃ物足りねぇんだよ」
そういうとカスタム品のガンスラッシュを取り上げて使い始めた。
「へへっ…これくらいのグレードの武器、使ってみたかったんだよなー」
楽しそうに呟くミリィ、
「も、もう帰りたいよぅ・・・・・・」
泣きそうになりながら呟くカナミレイ。

「ったく・・・いつも通りじゃねえか」
残雪丸がそう悪態をつく。


「あーみっくんだー」
ティルトがそう言うと、まとまりのなかった一同が一斉に振り返る。

するとそこには合流が遅れていたミクがいた。

「おお。ミク殿!」とユキナ。
「ウェーイ!ミクさんッチーッス!!」とアドニス。
「…ぁ?ミク…?」とミリィ。
「あぁん!?」とユリア。
「おさぼりは許さんぞー!一緒に行くぞ!」とロウフル。
「さぼらないからーおんぶしてーはこんでよー」とティルト。
「おっ、ミクじゃねえか。遅いぞお前」と残雪丸。
「伝令!カナミレイ殿討ち死に!!(回線オチ)」とカナミレイ・・・ではなくユキナ。
(※この時、カナミさんはエラーで落ちてしまっていましたー)


「・・・」
普段から口がきけず、手のジェスチャーでコミュニケーションをとっているミクだったが、
この時は本当に「言葉を失う」状態であった。


手で「どうしたの?」と伝えるミク。
「どうしたもこうしたも、いつも通りでござるよ!」
「どうしたって・・・調査に来たんだろ?さっき話聞いてたじゃねえか」
と口々にメンバーは言う。

ミクはそうじゃない、と言いたげに
「準備が遅れたのは謝ります。これはそれに対する罰ゲームか何かですか?」
と手作業で答える。

「罰げえむですと!これが何の罰だというのです!?」
意味が分からない、とロウフル。

「だって性格が、ナニカ……」
完全に混乱しているミク。

そんなミクを意味が分からないと言いたげに一同は別の話をし始める。
「カナミがいなくなる・・・もしかして謎の現象と関係が・・・?」
「もしかすると、先ほどのガスと何か関係あるのかもしれませぬな!」
カナミレイがいなくなったことと、今回の謎の事象が関係あるのではないかと話し始める。

そしてミクを半ば置いていくように奥のエリアへ調査に行ってしまう。
追いかけるようについていくミク。

「燃えよ魂!」とユキナ。
「やれやれ、始まったか…」うざったそうにミリィ。
「たたっきるぜぇぇ!!!!」
「これが・・・俺の・・・俺たちの、力だぁぁぁ!」
叫ぶユリアとロウフル。

置いて行かれるミク。ふと・・・

「あ?さっきの場所ってか?」
残雪丸が答えるとミクは頷く。

どうやらさっきのガスが噴き出した場所を調べたいらしい。


「わ、私に構わないで…」
「そういわれると構いたくなるというものだ!」
「ミクがひとーり···ミクがふたーり···」

騒がしい一同を引き連れて、その場所へと戻らせるミク。


「ガスが出たのはここなの?」
ミクが言う。
「あの匂いは強烈だったな!気合がなかったら倒れてたかもしれん!」
ロウフルがそうだと言わんばかりに答える。

「あれはーろーちゃんのー体臭かもー?」
さりげなく言い放つティルト。

「っつっても、何を調べるんだ?地面でも掘り返してみるかー?」
地面を掘り返そうとするミリィ。

「た、体臭って……」
苦笑いしながら言うミク。

「・・・あれ?」
「あれ?ミク・・・お前声・・・」


「声って……」
そう言って、初めてミクが声が出ていることに気付く。
「あー、あー、あー」
「嘘、うそうそうそうそうそ」
ミクが自分の声を確認する。

「パネェ声マジミクさん!」
相変わらず叫ぶアドニス。

「よくわからねえけど・・・ガス吸って声出るって・・・なんだ良かったじゃねえか」
「声はもともと出てたよぉ……」
とミクが言った瞬間、先ほどミリィが掘った穴からガスが噴き出す

「うおあああああ!!!」
「また煙幕が!!?」

また一同がガスに包まれる。


「喉が痛いなあ…」
アドニスが呟くと、
「···あれ?な、なんだったんですかー?」
ユリアもきょとんとして呟く。

やっと性格が戻る一同、そして・・・。

「何で裸!?」
「って、なんて恰好・・・」
なぜか服を着ていないミク。

「や、な、なんでこんな――」
驚くミクに対して、

「男見ちゃダメぇぇぇぇ!!!!!!!」
「ロウフル殿警報発令じゃな」
アドニスがいるのになぜか一人だけ警戒されるロウフル。


「なんでだろ……アバターの変換がおかしい……」
慌てて服を着ながら、ミクがぽつりと呟く。
「あばたーの変換が・・・?」
そういった言葉を無視してミクは、
「そ、それより皆、元に……?」
と言う。

「皆の端末に残って……ないかな。それで確認……できると思う。」
「見てみて?」
と言われ、全員自分の端末で確認する。


「・・・・」
「···ひぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!」
「・・・なにがあったのでしょう…」
「・・・・ップ、あっはははははははは」
「…夢です、きっとみんなで夢を見ていたんです~…」
「・・・あー、そりゃ喉もつぶれるわ」
「・・・み、見なかったことにしましょう!?」
「…まあ、覚えてはいるけどさ。うん、我輩のログには何もないぞー」

悲喜こもごもの一同・・・そして、

「――、――――」
また声の出なくなってしまうミク。


こうしてすべてが元通りとなり、C小隊の特別任務は終了。
ガスの一部を持ち帰ったのだった。




なお、報告としては

「有毒なガスが噴出している為、危険。
 以前に居たアークスもその毒ガスで命の危険に晒された為にトラウマとなった模様」
とした。

この報告を受けて、上層部は当エリアをアークスでも立ち入り禁止の区域にすることを決定。
このエリアに立ち入ってしまい、性格が変わってしまう人が出ることは無くなったそうな。


(中の人より)

...


  • 最終更新:2015-09-15 10:49:37