闇の帳

既に時刻は夜中の2時を回っていた
アークスの活動者も減っていく時間、隊の仲間たちも今宵は寝静まっていた。
ティルトも既に就寝時間のはずだったがダーカーの巣に拉致されていた。

『ふぅ・・・このような時間でも狙ってくるとは油断ならんのぅ』
寝る前に走破演習を一つ,二つ程こなしておこうと思った矢先の出来事であった。
心配性の多い仲間の事を思うと逆にこの時間で良かったかも知れないと考えてしまう。
『さて・・・参るかのぅ』

『今回は不慣れなツインダガーではなく本職のフォースであったからな・・・前回の借りはまとめて返させてもらったぞ』
拉致から30分、折れたファルス・ヒューナルの剣を見下ろしながらティルトは笑みを浮かべていた。
勝利の余韻に浸っていたティルトだが遠方にフォトンスフィアの存在に気がつく。
『あぁそういえばもう1匹おったな・・・退場が早すぎて忘れておったわ』
ファルス・ヒューナルが剣を抜く前にイル・グランツによって早々に片付けられていた<ティルトのクローン>
帰還の前に既に動かなくなった<ティルトのクローン>へ歩み寄る。

『・・・誰じゃ、貴様は・・・』

前回の様に自身のクローンだと思って近づいた。
しかし自身が思っていた・・・脳裏に描いていた自身とは違う人物・・・
『これが・・・ティルト、なのか?もしそうならば・・・妾は一体・・・』
記憶の矛盾点、その回答へ辿り着いてしまったと・・・その時は考える余裕も無かった。

  • 最終更新:2015-09-15 01:46:37