勇者ルークと魔法使いフラウのお話

12000年前、魔王城――




「よくぞここまで来た勇者よ。」



目の前に魔王の姿が現れる、この世界を混沌へと陥れた悪しき魔王だ。



「行くぞフラウ、これが最後の戦いだ。」

「はい、ルーク様。この世界に再び光を。」



私達はそう言って武器を構える。
此処まで来るのに色々あった、志半ばで倒れていった仲間たちの為にもこの戦い負けるわけにはいかない。



「ルーク様、私が魔王の動きを止めます! 精霊よ我に力を! ダークシャイニングエレメンタルウルトラゾンディール!!!」



光と闇が備わり最強に見えるゾンディールが魔王の身体を拘束する、そこへルーク様が駆け寄り――



「くらえ魔王! 必殺! 激おこスティックファイナリアリティぷんぷんオーバーエェェェェンド!!!」

「うわー! やられたー! だがお前たちも生きては返さぬー! この魔王城と共に朽ち果てよー!」



魔王の断末魔の叫びと共に閉ざされる魔王の居室、崩れ始める魔王城。



「どうやら、生きて帰ることは叶わないようだな。」

「そのようですね…。」

「フラウ、最期に一つだけお前に言っておかなければいけないことがある。」

「なんでしょうか? ルーク様。」

「お前を、愛している。」

「…私もです、ルーク様。」

「フラウ、来世でも必ずお前を迎えに行く。」

「必ずお待ちしております、ルーク様。」



そう言って熱い口づけを交わす二人。
崩れゆく魔王城で、その最期を迎えるまで二人は愛を確かめ合うのであった――








そして現代、新光歴238年――




「フン、つまらん毎日だ。」



不老のニューマンとして現代に生まれ変わり早1200年以上が経つ、ルーク様はまだ転生していないようだ。
我は今回の生ではアークスという職業につき悪と戦っている、やはり我は戦いに身を置く運命なのだろうか。



「そろそろ一人にも飽きたのだがな…。」



ルーク様を待ち続けて1200年、転生の時期がずれてしまったのかもしれない。
もう諦めよう、このまま待ち続けても辛いだけだ。
そう思っていたある日、いつものようにマイルームに帰るとそこには――



「やあ、待たせたなフラウ。」

「お待ち……お待ちしておりました、ルーク様!」

「さあ、次の冒険に出かけようか。」

「…はいっ!」


~Fin~




※この物語はアイゼルネ・ユングフラウことヤマダ・ハナコの完全なる妄想でありフィクションです。

  • 最終更新:2015-09-13 20:38:33