ロウフルst5-L 白髪の「ロウフル」

その日、俺は光属性のフォトンに当てられて体調不良になってしまった。

しかも身体が動かせないほどの倦怠感までついてきやがった。
知らないうちに疲れが溜まっていたのかねぇ。

でも、そんな俺をみんなは心配してくれた、励ましてくれた、部屋に押しかけて見舞いに来てくれた。


あぁ、今日はぐっすりと眠れそうだ・・・


・・・


・・・





次の日





・・・

グリント「うっ・・・ここは・・・」

気が付くと、僕は知らない部屋にいた。

大量のベッドが並べられた青い部屋だった。
一体ここはどこだろうか、それよりもジェイルとイリアは無事なのだろうか・・・
二人のことを心配していたら、
いきなり机の上に置いてあった通信機から声が聞こえた。
この部屋の持ち主の通信機だろうか・・・


勝手に通信機を使うのはよくないが、状況が状況なので使わせてもらう事にした。
この通信機の持ち主の知り合いの人ならば何か知っているかもしれない。
そう考え、僕は意を決して通信機を操作した。



グリント「えぇと・・・こんばんわ」


ロミオ「・・・?」


ルリ 「昨日はおやすみも言えずにごめんなさい。具合はどうです?」


かすみ「こんばんは、ロウフル君・・・かしら?」


井蛙 「今戻ってきたのだけれども…? あら、様子がおかしいですわね」


リギア「いつもより、声に少し覇気が感じられませんわね」


ロウフル・グリント「・・・あの、皆さんは一体、それに・・・なんで僕の名前を」



それを聞いた瞬間、通信機越しに『何を言ってるんだ?』という雰囲気が感じ取れた。
ある人は唖然とし、
ある人は寝ぼけているのではと思い、ある人は冗談を言っているのかとも言った。

僕は冗談なんか言えるような人間ではないのに・・・

しかし今はそんなことを言っている場合じゃない。



グリント「いや、それより・・・俺のほかに誰か救出された人はいませんでしたか!?
     ニューマンの女性とヒューマンの男性がいたとおもうのですが。」


井蛙 どうやら、声の調子から推察するに、冗談ではなさそうね

ルリ 救出?


ルーク 流石に昨日の体調の悪さを見てからでは笑えないな


ミリエッタ "え、救出された、って…?
何のこと、です…?"


ロミオ ・・・何言ってんだ、さっきから

ロウさん・・・? なんかいつもと雰囲気が違いますね・・・


かすみ ろ、ロウフル君・・・?ちょっと、記憶喪失の人がここにもいるんだから・・・冗談だったらいい加減止めてよ?


グリント冗談で、仲間の安否をきいたりしませんよ!


井蛙 ……ふうむ


かすみ え・・・もしかして・・・冗談じゃないかしら?


Estrella …どうしたの、ロウ…


グリント それより、二人は・・・イリアとジェイルは・・・


ルリ ……いえ、存じません……だってロウフルさん、昨日は体調が悪くなったきり外には出てないでしょう


グリント 昨日?


ルリ ええ。体が動かないって言って、ずっと寝てましたし


グリントいえ、昨日は正規アークスになるための試験を受けていましたが・・・


ミリエッタ昨日…アークスになるための試験を…?
一体何を…ロウフルさんはずっとアークスとして活動してきたじゃないですかっ!



昨日はアークスになるための試験があったはずだ、
身体を動かしていないなんてことはありえないし

アークスとして活動しているなんてことはもっとないはずだ。

しかしその思考は中断される。
それよりも気になる会話が聞こえてきたからだ。



リギア  イリアさんなら今日はまだ見かけていないですわね

かすみ
かすみ  イリアちゃん・・・はC小隊のイリアちゃんかしら?でもジェイルって・・・誰?


Estrella イリアは…キャストだけど…。


グリント ・・・え?


井蛙  えぇ、イリアの名前は女性の名前。
     けれども、ロウフルさんはニューマンと仰っておりましたわ




『イリア』という名前が聞こえたが、どうやら別人らしい

それにジェイルのことも誰も知らないようだ、二人はどうなったか知る人間はいないようだ。



ルリ ……ロウフルさん、今、どちらに?

グリント えぇっと・・・青い部屋、ですね・・・それと、ベッドが大量にあります


ミリエッタ 青い部屋…ロウフルさんのお部屋ですね…


ルリ ……ちょっと待ってて下さいね、すぐに行きますから!


井蛙 とりあえず向いましょう。何かしら判断するにもデータが少なすぎるわ


ルーク そうだな、向かってみるか


グリント はい・・・




どうやらここに隊員の方々が来てくれるようだ
身体はまだうまく動かせないので大人しく待つことにした。





・・・・・





あれからすぐに隊員の方々がこっちに来た。見知った顔はどこにもない
間違いなく全員初対面のはずだった。
しかし・・・



ルリ ロウフルさん……え?……あなた、は?


グリントは、はじめまして・・・


イオリ おじゃましますねー・・・って、髪が、元に・・・角もない・・・?


ルリ …………も、元に?


ミリエッタえ…っ…は、はじめまして、って…それに…その、髪…?

グリント元に?僕はもとからこの色でしたが・・・


かすみ 髪が白で、角がない・・・最初にあった頃のロウフル君・・・かしら?


ミリエッタ た、確かに…以前のロウフルさん、ですけど…


グリント えっと・・・

続々と入室してくる隊員は僕を知っているような感じがした。
だが・・・角や髪の色が違うと言っている・・・なぜだ?



ルリ せ、セイアさん、これ……


井蛙 わたくしも以前のロウフルさんとは出会った事はありませんからね。昔とは比較できないわ


グリント あの、僕とどこかでお会いしたのでしょうか




ミリエッタ 何処かでお会いしたか、って…
このC隊で、ずっと一緒に活動してきたじゃないですかっ"


グリント C隊?



『C隊』・・・初めて聞く部隊の名前だ・・・
それに、まだ正規アークスになったばかりの僕はどこの隊に所属するかも決めていない。

僕がそのC隊に所属して活動しているというのはありえないはずだ。



イオリ ロウフルさん、昨日は何をしていたか覚えてますか?


グリント 昨日は・・・正規アークスになるための試験を受けてましたね


イオリ 試験を・・・?


グリント はい、それで合格の通達があって僕は正規アークスになれましたが・・・
     その日にシップがダーカーの襲撃を受けました。

そう、それは間違いないはずだ、問題用紙とにらめっこした記憶は鮮明に残っている。
その後、正規アークスになれたことを両親に報告しようと駆け足で帰っている最中に
ダーカーの襲撃が発生、アークス達は避難経路の確保等に当たっていた。
ボクもその時は避難誘導の補助などを行っていた。

グリント 民間人の避難誘導終了後にキャンプシップで脱出しようとして
     ダーカーの巣に拉致されました・・・そこから先は思い出せません、すみません

その後、避難誘導がひと段落すると、ベテランアークス達が先に避難するようにと言った。
その言葉に甘え、ボクとジェイル、イリアの3人でキャンプシップに乗り込み脱出をしたが
突然大きな振動が発生し、キャンプシップはダーカーの巣へと引き寄せられていた・・・。
・・・そこで記憶は途切れている
ダーカーの巣に拉致されてからここで目を覚ますまでの記憶が思い出せない
その記憶を引っ張り出そうとしていると・・・


イリア ふふ、こんばんは
ルリ あ、イリアさん。こんばんは


ロウフル・グリント はい・・・こんばんわ・・・って、イリア!?


イリア ふふ、どうなされました?


ルリ ……このイリアさんはキャストの方です。……お探しの人では
グリント・・・そう、ですね

『イリア』という名前で思わず反応してしまったが、
一目で彼女ではないとすぐにわかった・・・

ルーク  取り敢えず、ロウフル・・・で良いんだよな?混乱をさせることを承知で端的に言おう

そして、長身の男性、ルークさんからC隊の皆さんのいう『ロウフルさん』について色々と聞いた
彼は記憶喪失者であったこと、ブレイバーとして活躍していたこと、
そして・・・その人がダーカー因子に浸食されていること等を
その話が粗方終わると、小さな少女、ミリエッタさんが携帯端末のカレンダーを見せてきた。

ミリエッタ あ、あの、ロウフルさん…
これ、今日の日付、です…
ロウフル・グリント はい・・・失礼しま・・・この日付・・・あってます、よね?
ルーク 間違いないぞ
ミリエッタ はい…私の端末の時計が狂ってるとかではなくて…。

携帯の端末の日付とあの襲撃が発生した日を計算してみると
約半年も経っていた・・・それまでずっとボクは寝ていたということになるようだ・・・

かすみ ・・・にしても本当に、C小隊に入隊した頃のロウフル君な気がするわ、角がない・・・髪が白い・・・
イリア 軽くスキャンしてみた結果、声紋パターン、網膜パターン、骨格、ロウフルのデータと一致…
    96.8%の確率でロウさんです…ね…
イオリ あ、ミリィさん、ロウフルさんのフォトンの様子も見てみてもらえますか?
    ダーカー因子が消えてるかも・・・

いまさらっとおそろしい発言があった、ボクにもダーカーの因子が?
それじゃあボクは・・・ダーカーになるのでは・・・
しかし、その思考はすぐに破棄されてしまった
なぜなら・・・

ミリエッタ ぁ…はいっ、
あの…少し、失礼します…
グリント えぇ?ちょっと!?

いきなりミリエッタさんが抱きついてきたからだ

グリント あの・・・一体何を・・・
イオリ ロウフルさん、少しおとなしくしててください
グリント い、いやでもこれは・・・

しかも、なぜか他の隊員は止めないで見守っている・・・本当にいいのだろうか
そして、抱きついてからすこしして、彼女は首を傾げた

ミリエッタ …ん…ほとんど、感じない…?
ルーク どういうことだ?
ミリエッタ 髪が黒くなって以来、ロウフルさんのフォトンに混じっていた、
      嫌な雰囲気が…
今はほとんど感じられません…
井蛙 浄化…かしらね?
グリント 浄化・・・ですか

どうやら、ダーカー因子に浸食されているというのは問題ないらしい

ミリエッタ …ぁ…失礼しましたっ…

ロウフル・グリント い、いいえ・・・こっちこそ・・・

その後も色々なことがあった。

クロトという医師の人に診察をしてもらい、ダーカー因子がまだ残っているらしく、まだ予断を許さない状態であること。

何か思い出せることがあるのではということで、チームルームに連れて行ってもらった。

そして・・・あの日起きたダーカー襲撃の結末も。あの襲撃で生き残ったのは僕だけのようだった。
家族も、仲間も、もういない・・・

しかし、そんな僕を、C隊の皆さんは仲間だと言ってくれた。
それはすごく嬉しかった。

たが、その差し伸べられた手を、僕は素直に掴むことが出来ずにいた。
また失うんじゃないかと、そうなったら、もう立ち直れないんじゃないかと、
そんな不安と恐怖があったから・・・

そんなことを考えていると、強烈な眠気が襲ってきた・・・



・・・・・


中の人より

燃え尽き症候群発症により
発生してから二ヶ月も経ってようやく仮掲載ですぞぉ
お待たせしちゃって申し訳ないですぞ!
そして最後のこの詰め込み方が・・・
重ねて謝罪を・・・バタリ










  • 最終更新:2015-09-15 23:50:17