シャロンとミリエッタの買い物談

「…という感じなんです。本当に驚いてしまいました」
「そうなんですね…ハミュー君ったらもう…」

二人してクレープを買ってから同じベンチに座り、クレープを食べながらハミュー君とあったことを話す
今日は学校は休みの日。ボクの生活のこともありいろいろと買いだしついでにこうやって食べたりもしている。
それにしても、まさかハミューさんとあんな場所で出会うなんて思わなかった…
周りに知ってる人はいなかったからよかったものの、急にボクが敬語で話した相手がいると話が出ればまた質問攻めが待っている
アークスとして目立つ行動は避けなくちゃいけないのはもちろんだけどそれ以前にボク自身目立つわけにはいかない

「それにしてもシャロンさん、スペシャルの方なんて頼んでよかったんですか?それ思ったよりおおきいみたいですけど…」
「え…あ、そ、そうですね~、ちょ、ちょっと大きすぎかもしれませんね~あはははは…っ」

ミリエッタさんはチョコバナナの普通のサイズ。それを小さく口をあけて食べている。
それに対して私が頼んだのはいちごと生クリームがたくさん入ったボリュームの多いいちごスペシャルというクレープだ。
そういえば女の子と一緒に食べたりすることは今までほとんどなかった気がする。女の子からみたらこの大きさって多いんだなぁ…気をつけないと…

「でもそのペースなら大丈夫そうですね…すごいです…あ、学校の方はどうですか?新しい環境で慣れないこともあると思いますが」
「あ、はい。みなさんとても優しくて思いやりがあって…転校という形ではいった私をとても歓迎してくれました…♪」
「だから慣れるのもすぐだと思います」
「そうなんですね、よかったぁ…♪」

ミリエッタさんがそう言うと安心したように笑う。ボクのことを心配してくれていたみたいだ

「はい♪…ん…」

外出してからだいぶ経つ。この感じ…少し催してきたみたいだ。

「ええっと…その…す、すこしだけ離れますね…っ」
「…?…どうかしたんですか?」
「た、たいしたことじゃないんですけど…その…と、トイレ、に…」

あまり大きな声には出さず小声でいう。他にいい方とかあるのかもだけど正直ボクにはわからない

「あ…確かにだいぶ経ってますし…ね」
「こっちですっ」

そういうとミリエッタさんはボクをトイレに案内してくれる

「ここです。ええとそれじゃあ私は待ってますね」
「え…!?あ、その…」

トイレへ行く道は二股になっており片方は女子トイレ、反対側に男子トイレがある。でも今の格好にこの状況、女子トイレにいくしかない
でもやっぱり凄く抵抗がある。女子高にいながらも女子トイレにはなんだかんだでまだ入ったことがないのだ
そう悩んでいるととても怪しいような状態になっていたらしくミリエッタさんが声をかけてくる

「…シャロンさん?」
「わひゃぁ!?」
「あ、ご、ごめんなさいっ」
「う、ううん、私もつい大きな声を出してしまって…っ」
「驚かせるつもりはなかったのですがなんだかシャロンさんの様子がおかしかったので…」
「う……」

なんて言おう、さすがに男子トイレには入れないしかといってこのままっていうわけにも…

「…ぁ…そ、そういう、ことですね…///」
「ぇ…?」

ミリエッタさんが何かに気づいたように顔を赤くする。どういうこと?なんで顔を赤くするの?

「…そ、その…シャロンさん、どうぞ…///」

恥ずかしそうにしながらバッグの中をごそごそさせるとボクにあるものを渡してくる…こ、これって…生理用具…!?

「え、えっと…また必要な時はいってくださいね…?///」

な、なんだかすごい誤解をされている。そういうことで悩んでいたんじゃないです!
心の中でそういいながらボクは手渡された物に恐ろしく動揺した。だってこれはボクが持っていいものじゃないから…!

「シャロンさん、他の方達もここを使いますし、早く済ませた方が…///」
「う、うう…そ、そう、です、ね…あ、ありがとう、ございます……」

確かに公共のトイレでこんなやりとりをしていたら邪魔になるし、ミリエッタさんにも怪しまれるかもしれない。
ボクはミリエッタさんにお礼を言うと、意を決して女子トイレに入るのだった
しばらくして、女子トイレから出ると待っていたミリエッタさんに話しかけられる

「シャロンさん、体調大丈夫ですか?」
「え、ええっと…」
「もし辛かったらちゃんといってくださいね?一通り買い物も済ませましたし…」

ああ…たしか女の子の日って女の人は不安定になるんだったっけ…ようやくこうなった理由がわかった気がする

「あ、ありがとうございます。でも、もう大丈夫ですから…っ」
「そうですか?でも無理だけはしないでくださいね?」
「は、はいっそれじゃあ次の場所いきましょうか…っ♪」

そうしてこの後も買い物をし、そろそろ寮に戻らないといけないと伝え解散の形になった。
けれどボクはポケットの中の生理用品が気になって仕方がなかった
…これ、一体どうすればいいんだろ…

  • 最終更新:2016-04-02 02:29:13

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